PCボイラー

窒素酸化物低減を目的としてバーナー改造による腐食懸念

燃焼中の窒素酸化物の生成を削減するため、改造した窒素酸化物低減バーナーをボイラーに使用しています。低窒素酸化物改造によって、加熱炉の底部が酸欠または還元状態になります（最悪の場合、両者間の循環が生じます）。

還元条件（低酸素）下での燃焼では、硫黄が水素と結合することで水管基材（Fe）と反応して管表面に堆積し、硫化鉄のスケールを形成して、さらに多くの硫化水素が壁に堆積するにつれてこのサイクルを繰り返すことで、水管に著しい損耗が生じます。

IGS は、この問題や、最終的に加熱炉の性能に影響を与える温度や熱輻射率の変化をもたらす炉壁への灰やスラグの蓄積など、石炭炊き加熱炉特有の問題に対処します。この灰やスラグの蓄積の大くは過熱部と水管壁で発生します。

ボイラーの炉辺腐食を軽減するオンサイトHVTSハイアロイコーティング

IGSではPCボイラーにハイアロイコーティングを使用し、均質（粒子は通常<50um）なコーティングを施工致します。コーティングは腐食性媒体に対して超低透過性を発揮し、PCボイラー内での優れた特性を有します。

IGS HVTS 

IGS高速アーク溶射 / HVTSハイアロイコーティングは、PCボイラーの摩耗メカニズムを、長期的かつ確実に防止する理想的な方法です。当社では、コーティング性能を長期的に維持するため、透過率と酸化物の含有量が臨界指定レベルを下回る必要があることを理解した上で、高温硫化環境用のハイアロイコーティングを設計開発しました。

当社のHVTSは、高速で低応力のコーティングプロセスで、特に最大1800°F (980°C 水管側) までの過酷な硫化条件を伴う燃焼環境でのボイラー水管保護に適しています。高クロム含有量が性能を向上させる他の要素と相まって、緻密で安定したコーティングを形成し、水管基材上のマイクロ融合部位による高密着力を実現します。熱膨張係数が炭素鋼とステンレス鋼の中間点に有る為、両方の基材に対応しています。当社のハイアロイコーティングは効果的に硬質相が組み込まれているため、耐摩耗性にも優れています。